【12月26日 AFP】台湾国防省は、今月就役した中国の空母が26日、台湾海峡(Taiwan Strait)を再び航行したと明らかにした。台湾は数週間後に総統選を控えている。

 同省は、中国初の国産空母「山東(Shandong)」と複数の護衛艦が、中国と台湾を隔てる同海峡を通過する全航程を監視していると発表した。

 中国政府は先月、通常訓練の一環として山東が同海峡を航行したと認め、これについて在台湾の事実上の米国大使館が懸念を示していた。

 台湾では来月11日に総統選が実施される。中国に批判的な現職の蔡英文(Tsai Ing-Wen)氏は、親中派の対抗馬を退けての続投を目指している。

 米海軍は台湾海峡で定期的に「航行の自由作戦(Freedom of Navigation Operations)」を展開。今年はさらに、カナダやフランスの軍艦も航行した。

 中国側は、同海峡を通る船舶は中国の領域主権を侵害していると主張する一方、米国をはじめとする多くの国々は同域を公海とみなしている。 (c)AFP