【12月30日 CNS】ホームレスが140人から72人に減り、医療費はピーク時の年間1000万元(約1億5600万円)余りから400万元(約6300万円)まで減少した――中国・浙江省(Zhejiang)温州市(Wenzhou)でホームレスに対する救護活動を行う「救護管理ステーション」は、顔認証技術を使い、日常的な監督管理を強化し、社会参加を促すことなどによって、ホームレスの「管理難」問題を効果的に解決している。

 温州市救護管理ステーションはホームレス問題の解決のため、公安部門、メディア、全国の救護機構やボランティアの力を動員し、ホームレスの故郷捜しを支援してきた。この他、温州市の民政部門は公安部門と協議し、公安系統の顔認証技術を用い始め、64人の身元情報を得ることができたという。

 現在、医療などの諸経費の増加が各地の救護機構の仕事を難しくさせている。近年来、温州市救護管理ステーションは病院との連携を強め、支援スタート時点での選定を的確に行い、都市生活と無縁のホームレスについては支援の対象外とすることで、上流から対象者数を減らしている。

 同時に、病状が安定した慢性的な長期患者は社会福利機構に移動させ、医療救護費の支出を減らすことができた。

 今年、民間の老人介護施設に預けられていた62人のホームレスは、すでに全員が温州市移民福利院により引き取られ、種別、地域別の規範化管理を受けているという。

 さらに、厳しく規範化された諸制度をつくり上げ、専科病院で身体検査結果によって個別病状管理をしやすくした。入所者の生活状況に基づき介護等級評価(ADL)を新たにつくり、改めて介護等級契約を取り交わす。専門的なサービススタッフを配置し、面談や協議などにより、入所者の家庭状況や家族の情報を聴取、入所者が一日も早く自宅に帰れるようにするなどとしている。

 温州市救護管理ステーションは、ボランティアといった人らに見学してもらうことで、社会全体でホームレスの救護を支援し、ホームレスに対する温かい雰囲気をつくるべく努力している。(c)CNS/JCM/AFPBB News