【12月27日 CNS】中国・北京市の地下鉄4号線の国家図書館駅で17日、「家族朗読コンクール」のオープニングセレモニーが開かれた。家族で一緒に本を朗読した作品を募集し、読書の習慣を広めようとしている。

 地下鉄を運営する京港地下鉄(BJMTR)と国家図書館は2015年から、4号線の車両で電子書籍を無料で読める「M地下鉄・図書館」プロジェクトを始めており、国家図書館が所蔵する100冊以上の書籍を乗客が読むことができる。

 新たに始める「家族朗読コンクール」は、中国の古典や偉人の伝記、家族や親子のテーマなど多様な分野を対象とし、参加者は京港地下鉄の微信(ウィーチャット、WeChat)公式アカウントにある書籍を朗読し、録音して投稿する。

 登録は今月17日から来年1月20日まで。年齢や表現方法に制限はなく、審査員賞や最高人気賞など4つの賞で計40人が選ばれる。来年春に結果を発表する。

 京港地下鉄の邵信明(Shao Xinming)社長は「コンクールで新しい技術とビッグデータを利用し、乗客に新しい読書体験をもたらしたい」と話している。

 国家図書館の汪東波(Wang Dongbo)副館長は「M地下鉄・図書館プロジェクトで、乗客は移動中の地下鉄車両で読書が楽しめるようになった。今回、家族で朗読するコンクールを始めることは、社会で読書の習慣を促進することにつながる」と話している。

 4号線を利用している男性の李さんは普段からはM地下鉄・図書館プロジェクトを使い、本を読んでいる。「今はアプリを使い、通勤中の利用はもっと便利になった」という。女性の王さんは「家族朗読コンクールがあると聞いて、子供のころに学校から帰って両親と音読したことを思い出しました。もう長い間、両親とゆっくり話ししていないから、一緒にコンクールに参加したい」と語っている。(c)CNS/JCM/AFPBB News