【12月24日 AFP】米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領に9月に解任されたジョン・ボルトン(John Bolton)前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は23日、トランプ氏の北朝鮮政策は失敗していると厳しく批判し、北朝鮮はいまだ「差し迫った」脅威だと警告した。

 ボルトン氏はツイッター(Twitter)への投稿で、「米軍と同盟国への危険は差し迫っており、北朝鮮が米本土を脅かす技術を獲得する前に、より効果的な政策が必要だ」と述べた。

 ボルトン氏はトランプ氏と特に北朝鮮政策をめぐって対立し、9月に解任された。対北朝鮮強硬派のボルトン氏は、2018年に行われたトランプ氏と金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長による米朝首脳会談についてあからさまに懐疑的な態度を示し、トランプ氏に慎重になるよう促していた。

 両国の非核化交渉は、今年初めにベトナムの首都ハノイで行われた2回目の米朝首脳会談以来、行き詰まっている。北朝鮮は今月に入って米国に対し、年内に譲歩しなければ不吉な「クリスマスプレゼント」を受け取ることになるだろうとけん制した。

 ボルトン氏は23日に公開された米ニュースサイト「アクシオス(Axios)」とのインタビューでも、北朝鮮が他国を狙って核ミサイルを発射できる正規の核保有国になることを、トランプ政権は本気で阻止しようとしていないと批判した。

 ボルトン氏は、北朝鮮が自ら米朝非核化協議の期限と設定した年末を迎えた後、大規模なミサイル実験などの重大な挑発行為に走るだろうと予測し、そのときになって米政府は「努力はしたが(北朝鮮)政策が失敗だった」ことを認めるざるを得なくなるとの見解を示した。

 さらに同氏は、米政府は同盟国と協力して「われわれが許容しないと言うときには本当に許容しない」ことを見せつけなければならないと述べた。(c)AFP