【12月30日 東方新報】今年の「双11(独身の日)」の11月11日から16日までの6日間に中国全国で届けられた宅配便は23億900万個に上り、前年同期比22.69%増となった。21日午後5時までに、辺境地域を除く主な宅配便会社が配送を完了した荷物は22億5100万個で、誤配や配送遅延などは2.5%にとどまった。もちろんEコマースの取引量も、物流量も歴史的記録を更新。宅配業界、郵送、郵政業界に対する圧力は強大であったが、この圧力に耐えて、「独身の日」時期の物流サービスの保障目標に基本的に達したといえる。

 こうした宅配サービス業界の底力は、ビッグデータ予測、ブロックチェーン技術、倉庫や直接発送エリアの拡大、荷物仕分けのライン化など、多くの技術が結集した結果だ。統計によれば、この時期の1億個の荷物の出荷から受け取りまでの全工程処理時間は2013年の9日から今や2.4日に短縮された。

 国家郵政局が戦略を練り、正確な予測をもって応戦準備を整えたのも、こうした成果の背景にある。統計によれば、全業界で30万台以上の車両を幹線輸送および末端作業センターに配備し、116台の貨物輸送機をフル稼働させた。

 また、AIによる接客電話、24時間の受付体制などによりユーザーの利便を図り、配達員に対しては、多くの宅配企業が配達達成数に応じた賞金制度や配達困難地域への配達に対するボーナス制度などを導入し、末端業務の「やる気」を支えた。

「独身の日」の激務への中国宅配企業の対応力は、宅配料金の引き下げにも貢献した。今年の第3四半期の平均配送料金は12元(約187円)で上半期に比べると0.2元(約3円)安くなった。同市内、遠隔地、国際・香港・マカオ(Macau)・台湾への平均配送料金はそれぞれ6.9元(約107円)、8元(約125円)、52.3元(約817円)で、昨年同期平均よりも下がっている。

 今や中国の宅配業は重要産業で、農村地域の脱貧困に貢献し、サービスのサプライサイドの改革推進にも役立っている。8月末までに全国で村からの直接郵送制度が実現し、農村の特産物養成「一市一品」プロジェクト1188品目が実現、445の国家級貧困県の7万1000人の貧困人口に約2億3000万元(約35億8800万円)の増収をもたらした。目下、全国の宅配ネットワークの農村カバー率は96%となっている。

 中国の宅配サービスの発展は、国家戦略として海外への進出も進められおり、一帯一路(Belt and Road)沿線国家をEコマースと宅配のサービスでつなぐ「シルクロードEコマース」構想が掲げられている。すでに広東省(Guangdong)と香港、マカオの都市間は24時間の配送サービスがあり、広東グレートベイエリアの運営効率が引き上げられた。長江デルタからヨーロッパをつなぐ中欧直通列車(浙江省<Zhejiang>・義烏<Yiwu>─ベルギー・リエージュ<Liege>)も開通しているほか、義烏―大阪の国際貨物海上郵送のサービスもスタートしている。

 中国の宅配業は今や、世界で一番タフ、早く安く確実な、世界の生産者と顧客を結ぶ輸送サービスとして期待され、「一帯一路」構想の完成に欠かせないファクターといえそうだ。(c)東方新報/AFPBB News