【12月26日 CNS】中国経済の下振れ圧力が強まった2019年だが、経済の毛細血管ともいわれる小規模店の経営状況について、1日の売り上げが3万元(約47万円)以下の各種小規模店の売り上げは35%の伸びを見せたことが分かった。各種小規模店の半分以上は従業員を増員し、約3億人の就業を支えたとしている。

 アリババ系ネット決済プラットフォームの支付宝(アリペイ、Alipay)とインターネット銀行の「網商銀行(MYbank)」は19日、共同で報告書「2019中国小店舗経済の温度図譜」を発表した。

 また、約半分の店舗は信用ローンを組み、その99%は正常に返済中という。

 報告書では、小規模店の典型的な特徴として「店舗の52%は従業員数が5人に満たず、90%は1日の売り上げが3万元に満たない」と記している。

 2017年から進められている第4次国勢調査によると、個人経営体が急速に増加中で、6200万を超えている。一つ一つを見れば頼りのない小さな店だが、まさに、国民経済の強さと活力の源となっている。

 ビジネス拡大のために信用ローンを受けた回数から見ると、広州(Guangzhou)、上海、杭州(Hangzhou)、北京、成都(Chengdu)の小規模店が全国のトップ5に入った。また、中西部地域と東部沿海地域間の格差は縮小傾向にあり、ウルムチ(Urumqi)、蘭州(Lanzhou)、西寧(Xining)、銀川(Yinchuan)、フフホト(Hohhot)が小規模店に対する信用ローンの融資回数で成長率が100%を超え、成長率トップ5となった。

 信用の高さから見ると、合肥(Hefei)、杭州、鄭州(Zhengzhou)、南京(Nanjing)、上海の小規模店が、約定通りの返済を行っており、貸し付け不良率もすべての都市に比べ低かった。

 小規模店の店主は将来をどのように見ているかについて、報告書によると、小規模店の87%の店主は「来年の商売は今年よりもよくなる」と答えている。網商銀行の金暁竜(Jin Xiaolong)頭取はこの点について、「小規模店は資金の援助を受けると想像以上の活力や信用力、強さを発揮する。テクノロジーの力で、彼らの融資への満足度を高め、全ての小規模店が融資を受けて発展できるよう助力をしていきたい」と語った。(c)CNS/JCM/AFPBB News