【12月19日 AFP】世界保健機関(WHO)は19日、統計史上初めて男性の喫煙者数が減少に転じたと発表し、さまざまな死に関連するたばこ依存を撲滅する取り組みにおける「大きな転換点」と評価した。

 女性の喫煙者数は長年にわたり着実に減少してきたが、喫煙者の8割超を占める男性喫煙者はこれまで増加する一方だった。

 WHOの最新統計は、男性の喫煙者が減少に転じたことは、世界中で行われている禁煙運動が実を結び始めたことを示す力強い兆候だと評した。ただし、毎年約800万人の死因となっているとされるたばこ依存を撲滅するには、さらに努力が必要だとも警告している。

 2000年に世界で13億9700万人だった喫煙者数は徐々に減少し、2018年には13億3700万人となった。だが減少分の大半は、女性の喫煙者が減ったことによるものだ。

 WHOは2018年と比べた男性の喫煙者数について、2020年は200万人減り、2025年には600万人少ない10億8700万人まで減ると予測している。

 今回のWHOの統計報告は、紙巻きたばこ、葉巻、パイプ、水パイプ、無煙たばこや加熱式たばこが対象となっているが、電子たばこは除外されている。(c)AFP/Nina LARSON