コアラ12頭保護 豪森林火災、生息地に延焼の恐れ
このニュースをシェア
【12月17日 AFP】オーストラリア最大都市シドニー近郊で続く森林火災で、火が燃え広がる恐れのある場所から12頭のコアラが保護された。動物保護活動家らが17日、明らかにした。甚大な被害を出しているこの火災は、コアラの主要な生息地を徐々に奪っている。
救助隊は木に登ってコアラを保護した。今週収容されたコアラは、成体の雄3頭と雌5頭に加え、子ども4頭。その生息地には、ブルーマウンテンズ(Blue Mountains)で14万ヘクタールを焼いた火が迫っていた。
12頭はシドニーのタロンガ動物園(Taronga Zoo)に移送され、生息地の安全が確認されるまで保護される。
同園の動物保護責任者のニック・ボイル(Nick Boyle)氏は「ブルーマウンテンズの極めて重要な遺伝的多様性を保全し、この象徴的な種の未来を守っていくため、われわれはこれらの大切なコアラの世話に努める」と語った。
今回の森林火災ではこれまでに少なくとも300万ヘクタールが焼失し、コアラの生息地も広範囲が被害を受けた。
ここ数か月間で数十頭のコアラが救出されたとはいえ、数百頭が死んだとみられている。
自然保護団体「サイエンス・フォー・ワイルドライフ(Science for Wildlife)」によると、ブルーマウンテンズでは「相当数のコアラ」が生息する5か所のうち3か所が被災したという。(c)AFP