【12月7日 AFP】米フロリダ州ペンサコラ(Pensacola)の海軍航空基地で6日に発生し3人が死亡した銃撃事件で、容疑者であるサウジアラビア軍訓練生が事前に犯行声明をツイッター(Twitter)に投稿し、米国を「悪の国家」と非難していた可能性が浮上した。

 事件は同基地の教育棟で発生し、3人が死亡、8人が負傷。負傷者のうち2人は、現場に急行した警察官だった。銃撃犯は警察に射殺された。

 フロリダ州のロン・デサンティス(Ron DeSantis)知事は、銃撃犯はサウジアラビア出身であることを明らかにした。

 イスラム過激派のプロパガンダメディアを監視する米民間情報機関「SITEインテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)」は、銃撃犯をムハンマド・アルシャムラニ(Mohammed Alshamrani)容疑者と特定。シャムラニ容疑者は短い犯行声明をツイッターに投稿し、「私は悪に立ち向かう。米国は悪の国家と化している」と主張していたという。

 シャムラニ容疑者はさらに、「あなたたちが米国人というだけの理由で歯向かうわけではない。自由であるところは嫌いではないが、あなたたちが日々、ムスリム(イスラム教徒)だけではなく人道に反する罪を支持し、資金を提供し、その罪を犯しているところは嫌いだ」と記していたという。

 犯行声明が投稿されたツイッターアカウントは凍結されたが、このアカウントは他にも、米国がイスラエルを支援していることを非難し、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)を創設した故ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者の言葉を引用していた。ABCニュース(ABC News)によると、実際にこのツイートを投稿したのが銃撃犯なのかを特定するため、捜査が進められている。

 ティモシー・キンセラ(Timothy Kinsella)海軍大佐によると、銃撃犯は航空訓練生で、同基地に数百人いる外国人訓練生の一人だった。

 ニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙が初動捜査について説明した人物の話として報じたところによると、銃撃事件の後、サウジアラビア人6人が拘束された。うち3人は事件の一部始終を撮影していたとされる。(c)AFP/Leila MACOR, with Will DUNLOP in Washington