【12月7日 AFP】フィリピン北部は過去数十年で最悪の規模の洪水に見舞われている。6万6000人が避難を余儀なくされ、取り残された人たちの救助が急がれている。当局が6日明らかにした。

 今週フィリピンを通過した台風28号(アジア名:カンムリ、Kammuri)により、モンスーンの豪雨が激しさを増す中、同国最大のルソン(Luzon)島は相次ぐ暴風雨に襲われ、同島の最北部は破壊的な被害を受けた。

 広大で木々の茂る豊かな緑の大地は、川の氾濫によって浸水し、水面上には木々の先端部分だけが顔を出した。

 一部の遠隔地にある町では土砂崩れで道路が寸断され、複数の橋は浸水した。しかし、当局によると浸水による死者は今のところ確認されていないという。

 地元の災害当局によると、洪水によって6万6000人が避難を余儀なくされた。一部の住民は救助隊のボートで救助された。

 同国北部は1か月近く豪雨が続いており、11月以降に台風が同国を少なくとも3回通過したことで、この豪雨はより激しさを増した。

 台風28号は今週フィリピンに上陸し、少なくとも13人が死亡した。(c)AFP