豪内陸部を2週間さまよった観光客 2人救助も1人遺体で発見か
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【12月4日 AFP】(更新)オーストラリアの広大な内陸部で約2週間さまよった3人のうち、行方不明だった女性とみられる遺体が発見された。4日、警察当局が明らかにした。3人は観光目的で同地を訪れていたが車が動かなくなったことで移動手段を失い、このうち男性1人と別の女性1人は相次いで救助されていた。
3人は先月19日、太陽が照り付ける乾燥したアリススプリングズ(Alice Springs)近郊を訪れたところ、車が川岸のぬかるみにはまり動かなくなってしまった。
3人は、最初の3日間はその場にとどまり救助を待ったが、食料が減ってきたことから、うち2人は助けを求めて歩くことを決心した。
警察は3日、現地の農業従事者がフ・トラン(Phu Tran)さん(40)を発見したと発表。トランさんは「少し混乱していた」が「体調は良好」だという。
トランさんの前に、タムラ・マクビースライリー(Tamra McBeath-Riley)さん(52)も1日、車から2キロと離れていない場所で発見されていた。マクビースライリーさんは脱水症状を起こしていた。
マクビースライリーさんは公共放送ABCの取材に対し、3人と飼い犬1匹は、ウオッカ入りの飲料と、牛が水を飲めるように地面に掘られた穴から水を飲み、ビスケットを食べ、車の下に掘った穴の中で日差しを避けて、助けを待っていたと話した。
しかし警察は4日、捜索中に1人が遺体で発見されたことを明かし、この遺体が「行方不明となっていた残る1人の女性とみられる」とした。正式な身元の確認を急いでいる。(c)AFP