【12月3日 CNS】中国・福建省(Fujian)福清市(Fuqing)の黄檗山(Huangboshan)万福寺(Wanfusi)で11月22日、「第1回国際黄檗禅フォーラム」が開催された。多くの国の仏教界人士や専門学者ら約500人が参加し、「黄檗禅(Huangbochan、おうばくぜん)とアジア文明」をテーマに「黄檗禅」「臨済禅」「隐元(Yinyuan、いんげん)禅師」などの議題をめぐり深く幅広い交流を行った。

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 福清市は、日本の三大禅宗の一つといわれる「黄檗禅」文化の発祥地。17世紀に中国の名僧「隐元大師」が日本へ渡り、仏教経典を広めたほか、進んだ文化や科学技術を持ち込み、江戸時代の経済・社会の発展に影響を与えた。

 黄檗宗の近藤博道(Hakudo Kondo)管長によると、日本の黄檗宗は444の寺と1000万人近い信徒を有しており、黄檗文化は福建と日本の民間交流と文化交流の独特な絆となっている。

 福建省の北部に位置する南平市(Nanping)では11月20日、「中日茶産業(武夷山)経済貿易協力商談会」が催され、南平市貿易促進会と日本国際貿易促進協会沖縄分会が「茶産業と茶器市場の拡大協力意向書」に署名。相互訪問と交流の仕組みや情報・技術の共有に関する仕組みをつくり、共同で南平市の茶産業、茶器産業の日本での販売を進めることに合意した。

 ビジネス交流が各所で行われたほか、福建省トップの于偉国(Yu Weiguo)書記が11月13日から16日にかけ、代表団を率いて日本を訪問、福建省と日本の間の交流を後押しした。

 東京で行われた福建・日本合作プロジェクト調印式には、トヨタ自動車(Toyota Motor)、伊藤忠商事(ITOCHU)、ソフトバンク(SoftBank)など90社を超える日本企業と寧德時代新能源(CATL)、福耀玻璃(Fuyao Glass Industry Group)など福建企業の代表者合わせて約150人が参加、21のプロジェクト、106億8000万元(約1670億円)の契約調印を行った。合意したプロジェクトは主としてエレクトロニクス、IT、ハイエンド装備など福建省の重点産業に属し、日本電気ガラス(Nippon Electric Glass)のガラス基板増資、マクセル(Maxell)のスマート自動車プロジェクトなどを含む。(c)CNS/JCM/AFPBB News