【11月29日 AFP】サッカースペイン代表前指揮官のロベルト・モレノ(Robert Moreno)氏は28日、チームを再び率いることになったルイス・エンリケ(Luis Enrique)監督がなぜ自身をコーチに選ばなかったのかいまだに分からないと主張し、前日の記者会見で出た裏切り者という批判に反応した。

 もともとスペイン代表を率いていたエンリケ監督は6月、骨肉腫を患っていた娘のシャナ(Xana)ちゃんを看病するために辞任し、アシスタントコーチを務めていたモレノ氏が指揮官に昇格した。その後シャナちゃんは8月に命を落としている。

 しかし先週、エンリケ監督の復帰が発表されるとモレノ氏は指揮官の座を降りることになり、エンリケ監督は27日に行われた記者会見で、モレノ氏は「裏切り者」で、「あんな人は自分のスタッフにはいらない」とコメントした。

 モレノ氏は28日、スペイン・バルセロナ(Barcelona)で記者会見を開き、「私は一歩先に進まねばならなかったし、実際そうした」と語った。

「もし私が後任になっていなかったら、彼は今監督になっていなかっただろう。それは誰も免れない」

 欧州選手権(UEFA Euro 2020)予選を無敗で終え、チームを本大会に導いたモレノ氏は9月、エンリケ監督が再びチームを率いたくなった場合は「自分から喜んで指揮官の座を譲るだろう」と話していた。

 しかしエンリケ監督は、モレノ氏は来年行われる欧州選手権の後に指揮官を退くことだけを求めたと主張しており、それは行き過ぎた野心だという考えを示していた。

 モレノ氏は「ルイス・エンリケ監督との最初の話し合いで彼は、私がやるべきことをやってくれたと、私のことを誇りに思うと言っていた」と述べた。

「それから私は、彼にハグをして、サポートすると伝えるために会うことを求めた。以前話していたように、もし彼が復帰を求めれば指揮官の座を譲るというのが適切だと思えた」

「彼は、それは完璧なように思えるが、すでに私のことは必要とはしていないと言った。私はショックだった。スタッフに知らせたが、何を間違えたのだろうと戸惑った」

 エンリケ監督とモレノ氏は、スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)やセルタ(Celta de Vigo)、イタリア・セリエAのASローマ(AS Roma)でもタッグを組んだ盟友だった。

 さらにモレノ氏は「ルイス・エンリケ監督が今、なぜ私と一緒にいたくないのか不明だ」と続けた。

「彼は不快な言葉で私を批判したと思っている。私にふさわしくない言葉でね。月日がたっても、分からないと思う」

「ルイス・エンリケ監督がチームに復帰したいと希望したのを、私はまず喜んだ。私は監督としての自分のキャリアを続けたいし、チームを指揮したい。本当にね。どん底からはい上がった監督になることが私の情熱だ」

 今予選のグループを10戦8勝、31得点の首位で突破したスペインは、30日にルーマニア・ブカレストで行われる本大会の組み合わせ抽選会でポット1に入っている。(c)AFP/Thomas ALLNUTT