【11月29日 AFP】男子ゴルフの欧州ツアー（PGA European Tour）、2020年シーズン開幕戦のアルフレッド・ダンヒル・リンクス選手権（Alfred Dunhill Links Championship 2019）は28日、南アフリカ・マレラン（Malelane）のレオパード・クリークCC（Leopard Creek Country Club、パー72）で開幕し、猛暑のため半ズボンの着用が認められたが、多くの選手は長ズボンをはいてラウンドを回った。

　今大会では気温が40度に達するとみられており、主催者は欧州ツアーでは初となる半ズボンの着用を認めていた。

　選手たちは練習ラウンドやプロアマでは半ズボンで臨むこともあるが、猛暑によるルール変更が今週発表されるまで、大会での半ズボンの着用は許可されていなかった。しかし女子選手に関しては、欧州やアジア、米国といったさまざまなプロの大会でスカートや半ズボンの着用が認められている。

　半ズボンを着用して初日に臨んだ選手の中には、メジャー通算4勝のアーニー・エルス（Ernie Els、南アフリカ）がいた。

　世界ランキングで424位につけるなど、輝かしいキャリアの晩年に差し掛かっている50歳のエルスは「正しいことだし、良識の勝利だ」とコメントした。「猛暑の中での半ズボンの着用は、世界中の大会で長く議論されてきた」

　全英オープン（The Open Championship）と全米オープン選手権（US Open Championship）を2度ずつ制しているエルスは「今回のルール変更は、ゴルフ界にとって大きな転換点になり得ると思う。製品の改良は終わりを迎えることになるだろう」と続けた。

　またデンマークのトーマス・ビヨーン（Thomas Bjorn）も、クルーガー国立公園（Kruger National Park）の近くにある絵画に登場するような今回のコースを半ズボンで回った一人だ。

　ビヨーンは「ゴルフはこの方向に向かっている。猛暑だから、選手をできるだけ快適な状態にしなければならない」と語った。

「ゴルフ界にはずっと維持されるであろう慣行があるが、子どもがよりゴルフに関わっていきやすいようにして、時代とともに進まねばらない」

　欧州ツアーの大会ディレクターを務めるデビッド・ウィリアムス（David Williams）氏は、今回の決定は選手の健康を守るためのものだと述べた。

　ウィリアムス氏は「日を追うごとに気温は上昇する見込みで、多くの選手がそのことを懸念していた」とコメントした。

「こうした気温の中で長ズボンを着用すると、とても不快に思うことになるかもしれないので、選手からの反応は確かに前向きなものだった」

　欧州ツアーによれば、半ズボンに関するルールの緩和が適用されるのは、現時点でアルフレッド・ダンヒル・リンクス選手権のみだという。(c)AFP