【11月24日 AFP】イングランド・プレミアリーグは23日、第13節の試合が行われ、ジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)新監督が初陣に臨んだトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)は、3-2でウェストハム(West Ham)に勝利し、新体制を白星でスタートさせた。

 トッテナムは孫興民(Heung-Min Son、ソン・フンミン)とルーカス・モウラ(Lucas Rodrigues Moura da Silva)、ハリー・ケイン(Harry Kane)がゴールを記録し、解任されたマウリシオ・ポチェッティーノ(Mauricio Pochettino)前監督に代わって20日に就任したモウリーニョ監督が早速結果を残した。

 チームがアウェーのリーグ戦では今年1月以来となる勝利を飾ったことに、モウリーニョ監督は「非常に重要な勝利だ。11か月の間、アウェーの控室には音楽も、笑顔も、喜びもなかったが、選手はそれを手に入れた」とコメントした。

 モウリーニョ監督にとっても、この日は2018年12月にマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)を解任されて以来、単発のテレビ解説を経て11か月ぶりに復帰した現場だった。監督はタッチライン際に戻れたことを喜び、「ここが私の居場所、本来の住み家だ」「とにかくここを愛している。思い通りに試合が進んで勝てたときは最高の気分だ」と話した。

 トッテナムのファンの中には、チームを5年半指揮したポチェッティーノ前監督が、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)決勝へ導いてからわずか半年で解任されたことを惜しむ人も多いが、待望の勝ち点3奪取は、モウリーニョ監督がそうしたファンの信頼を勝ち取ることにもつながる。

 新指揮官は前方にケインと孫、ルーカス、そしてデレ・アリ(Dele Alli)の4人を起用し、内容から言えばもっと大差がついていてもおかしくなかった。

 モウリーニョ監督は「試合を見ずに結果だけ知った人は、われわれが非常に苦労して勝ったように思うだろう」「私の感覚としては、ウェストハムが1-3にするよりもこちらが4-0にする確率の方が高かったように思うが、しかしこれがプレミアリーグだ」「相手の1点目で少し流れが変わったが、同時にわれわれの選手にも、非常に難しい1週間の影響があったと思う」とコメントした。

 トッテナムは開始わずか3分、アリのスルーパスを受けたケインが先制点を決めたかに思われたが、これはオフサイドで得点は認められず。しかし36分、再びアリのスルーパスから、孫が相手GKの手をはじいて決まる強烈なシュートで先制点を挙げた。

 その7分後には、アリが巧みに残したボールを孫が拾い、左サイドを駆け上がってから絶妙なクロスを送り込むと、ファーサイドのルーカスが合わせて追加点。後半開始直後の49分にはセルジュ・オリエ(Serge Aurier)のクロスにケインが頭で合わせ、クラブでの通算ゴール数を歴代単独3位となる175ゴールに伸ばした。

 ウェストハムもミカイル・アントニオ(Michail Antonio)を投入した後半には攻勢に転じ、73分にそのアントニオが1点を返すと、アディショナルタイム6分にはアンジェロ・オグボンナ(Angelo Ogbonna)が2点目を決めたが追いつく時間は残されておらず、チームの公式戦未勝利はこれで8試合に伸びた。(c)AFP/Kieran CANNING