【11月23日 CNS】中国・北京市で12日、国家図書館(National Library of China)、山東省図書館(Shandong Library)、雲南省図書館(Yunnan Provincial Library)など全国の20を超える図書館や教育機構などが共同で古書のデジタル資源共有化の発表イベントを開催した。

 オンラインで公開される古書のデジタル資源は約7200冊(部)分で、その中には貴重な国家古書目録に入っているものや、普段はお目にかかることのできない希少な書籍が多く含まれる。現在、全国の図書館が公表した古書の総量は7万2000冊を超えた。

 今回のイベントは、国家図書館が組織した4回目の共同発表会で、参加団体が最も多いイベントとなった。省レベルの図書館の他、多くの市、区、県レベルの公共図書館や博物館、大学、研究団体などが名を連ねている。今回発表された約7200冊の多くは、各図書館を代表する貴重な古書であり、文学作品、家系図、地方志、刻本(こくほん)、仏教経文など、多彩な内容を含む。

 例えば、雲南省図書館で収蔵の「插画」は良好な状態を保っており、国家貴重古書目録に入選している。山東省図書館収蔵の経文集「永楽北蔵」の多くは、宮廷から賜ったもので、極めてまれなものだ。

 著名な蔵書家の韋力(Wei Li)氏が、その収蔵する8部の「稿鈔校本」古書のデジタル画像を無償で国家図書館に寄贈したことは注目される。民間収蔵の古書をデジタル化し一般に開放する新しいサービスモデルが始まったのだ。

 古書のデジタルリソース化のほか、全国で古書の収蔵調査に大きな進展があったことが報告された。現時点で、全国24省で古書の調査と登録が終了し、古書調査完了数は260万部と1.8万函(中国の経文を数える単位)となり、2315の収蔵場所で古書の調査登録が完了した。この仕事の進展により、古書データは「全国古書調査登録基本データベース」の中で引き続き発表・更新されていくとされる。(c)CNS/JCM/AFPBB News