【11月25日 CNS】中国は12月より食品安全の新規定を実行し、違反者は最高で年収の10倍の罰金に処せられる。中国は以前、新版の食品安全法実施条例を12月1日より正式に実行すると発表。国家市場監督管理総局の孫梅君(Sun Meijun)副局長は先日、新条例は「最も厳格な管理」の基準に従い、違反行為に対する処罰を強化した、と述べた。

 孫副局長によると、これまで発生した食品安全問題は、企業だけを処罰し、けん制効果はあまりなかった。新条例では、故意に法律違反を行い、悪質で深刻な結果をもたらす行為に対し、企業に対する処罰以外、企業の法定代表者と関連責任者に対して罰金を科し、その額は最高で前年度の年収の10倍になるとしている。

 そのほか、同条例では、信用を守ったものに対する奨励制度と信用を失ったものに対する懲罰制度とひも付け、悪質な法律違反者に対する「ブラックリスト」制度を立ち上げるよう求めている。

 中国・司法部の王振江(Wang Zhenjiang)局長は、「個人を処罰することは、企業の管理者が食品安全責任を真剣に履行し、食品安全の違法行為の予防・管理・処罰を行い、食品安全の保障レベル引き上げを促進するもので、重要な意義がある」と語った。

 この他、同条例は、食品生産経営者の責任を細分化し、全ての過失に対する罰金を定めた。例えば、法律に違反して食品検査情報を流したり、間違った情報を消費者に与えたりした場合、最高で100万元の罰金を科すとしている。

 孫副局長によると、同条例は、違反行為に対する厳しさを現し、「良貨が悪貨を駆逐する」良好な市場環境を作り上げることに利する、という。違反企業は厳しい処罰を受けなければならず、多くの企業が合法的に高品質な発展を遂げるよう導いていかねばならない、と言う。

 中国では近年、食品安全違法行為に対する取り締まりが一層強化されている。政府のデータによると、今年の年頭からの9か月間で、すでに14万件の違法行為が摘発・処分されたとされる。(c)CNS/JCM/AFPBB News