【10月21日 CNS】上海市静安区(Jing'an)人民法院は15日、王被告に関する強制わいせつ事件の審理を行い、強制わいせつ罪により懲役6月の実刑判決を下した。裁判所によると、同事件は上海地下鉄内で発生した強制わいせつ事件の中で初めて刑事事件として審理を行ったもので、同領域の刑事案件処理の空白を埋めるものだという。

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 事件は2019年7月1日午後6時23分から29分の間に起こった。王被告は上海地下鉄8号線の車内で未成年の女性の体に身を寄せ、女性の胸などを触った。この間、女性は場所を移るなどして逃げたが、王被告は体を寄せたまま離れず触り続けた。午後6時31分ごろ、王被告は同じ方法で別の女性の胸を触ると、女性から抵抗を受けて逃げ出し、逃げる途中で取り押さえられ、公安に送られた。

 裁判所によると、王被告は地下鉄車内の込み合って見つかりにくく、逃げられにくい場所を選び、女性特有の羞恥心を利用し、嫌がる2人の女性に対してわいせつ行為に及んだ。被害者の1人は未成年で、その行為は強制わいせつ罪に相当し、法に基づき処罰されねばならないとしている。

 被告の行為は被害者の権利を侵害しただけでなく、地下鉄車両内の秩序を乱したもので、社会的危害性があると認められる。検察は被告人の犯罪の具体的な状況に基づき、公共の場所で人目を引く中で強制わいせつに及んだことを罪状確定のポイントとした。ただし、被告は、逮捕後自身の犯罪行為を素直に認めているため、法に基づき、これ以上量刑を重くすることはせず、軽めの懲役6月の判決を下したとのことだ。(c)CNS/JCM/AFPBB News