【11月20日 AFP】男子テニス、国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2019)は19日、スペイン・マドリードで決勝ラウンドが行われ、グループBのスペインはロシアに2勝1敗で勝利し、白星スタートを切った。スペインは、地元の声援を味方につけたラファエル・ナダル(Rafael Nadal)が第2試合でカレン・ハチャノフ(Karen Khachanov)を6-3、7-6(9-7)で下し、チームを逆転勝利に導いた。

 ロベルト・バウティスタ・アグト(Roberto Bautista Agut)がアンドレイ・ルブレフ(Andrey Rublev)に6-3、3-6、6-7(0-7)で敗れ、第1試合を落としたスペインだったが、第2試合では世界1位で今シーズンを終えることになったナダルがストレート勝ちを収め、1勝1敗に戻した。

 迎えた最終戦のダブルスでは、マルセル・グラノリェルス(Marcel Granollers)/フェリシアーノ・ロペス(Feliciano Lopez)組が、6-4、7-6(7-5)でハチャノフ/ルブレフ組を下した。

 新フォーマットになった今年のデビスカップは、1週間をかけて一つの会場で行われる。サッカースペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に所属するジェラール・ピケ(Gerard Pique)氏を擁する主催者は、タイトなスケジュールが、伝統ある大会の活性化につながることを期待している。

 会場のラ・カハ・マヒカ(La Caja Magica)にある三つのコートは、早い時間に開催された試合こそ満員から程遠い状態だったが、夜に行われたナダルの激戦には多くの地元ファンが訪れた。

「素晴らしい雰囲気だった」と振り返ったナダルは、今大会ここまでの成果について問われると、「きょう答えるのは難しい。明確で良い意見を出すには、大会が終わるまで待たねばならない」と答えた。

 最終戦のダブルスが終了したのは午前2時前だったが、スペインは20日の夜にはクロアチアとの試合を控えている。

 ナダルは自身の試合を終えた後、「ただ一つネガティブなのは、最後の試合がこれから始まるということ。もう午前0時45分だ」とコメントした。「あすは平日だから、僕たち選手だけでなく、会場に来た人たちにとっても大きな問題になる。すべてのことを難しくしている」

 またグループDでは、オーストラリアが3勝0敗でコロンビアに勝利。

 第1試合でニック・キリオス(Nick Kyrgios)がアレハンドロ・ゴンザレス(Alejandro Gonzalez)を6-4、6-4で下すと、第2試合ではアレックス・デミノー(Alex De Minaur)がダニエル・エライ・ガラン(Daniel Elahi Galan)を6-4、6-3で破った。

 ジョン・ピアーズ(John Peers)/ジョーダン・トンプソン(Jordan Thompson)組も最終戦で勝利を収めたオーストラリアは、20日のベルギー戦で白星を挙げれば準々決勝進出が決まる可能性がある。

 2か月の休養から復帰したキリオスは、「ここ数か月はそれほどプレーしていなかったが、休養を取ったのはこの大会のため」「間違いなく優勝する力はあると思う。アレックスは好調だし、自分もこの大会に出ているどの選手にも勝てるから」とコメントした。

 米国と対戦したグループFのカナダは、バセック・ポスピシル(Vasek Pospisil)とデニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov)が、それぞれシングルスでライリー・オペルカ(Reilly Opelka)とテイラー・フリッツ(Taylor Fritz)を下し、8強入りが確定。また、グループAのフランスは最終戦のダブルスで勝利し、2勝1敗で日本を破った。(c)AFP