【11月19日 AFP】サッカー国際親善試合が18日、各地で行われ、アルゼンチンは終了間際にリオネル・メッシ(Lionel Messi)のPKで追いついてウルグアイと2-2で引き分けた。ホスト国を務めたイスラエルは、この試合が実現したことは同国の勝利だと胸を張った。

 スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)でプレーするメッシとルイス・スアレス(Luis Suarez)が相まみえた試合は、スアレスの1得点1アシストの活躍で後半アディショナルタイムまでウルグアイが2-1でリードしていた。

 しかし終了間際、ペナルティーエリア内の相手のハンドでPKを得たアルゼンチンは、メッシがこれを落ち着いて決めて試合はドロー決着となった。

 エディンソン・カヴァーニ(Edinson Cavani)のゴールで先制したウルグアイに対し、アルゼンチンはメッシのアシストからセルヒオ・アグエロ(Sergio Aguero)が同点弾をマーク。その後スアレスの直接FKで勝ち越したウルグアイだったが、最後はメッシが同点ゴールを記録した。

 アルゼンチン代表の試合は昨年もイスラエルで開催を予定されていたが、親パレスチナ勢力の圧力によって中止を余儀なくされていた。そのため、主催者はこの日の試合はイスラエルにとって重要な節目だとしていた。

 イスラエルによるパレスチナ人の扱いをめぐり、今回もボイコットを求める声が上がる中、主催者側は今回の一戦について「平和」をテーマに掲げていた。また、先週にはガザ地区(Gaza Strip)近郊でイスラエル軍とパレスチナ過激派の衝突があったことを受け、ウルグアイのオスカル・タバレス(Oscar Tabarez)監督は「憂慮している」と話していた。

 こうした状況の中で、この試合の開催を資金面でバックアップしたイスラエル系カナダ人実業家のシルヴァン・アダムス(Sylvan Adams)氏は、イスラエルの別の側面を示したいとコメントしていた。

「おそらく世界で最も有名なアスリートであるリオネル・メッシをイスラエルに連れてくることで、われわれは国全体に興奮をもたらしている。イスラエルのイスラム教徒、キリスト教徒、ユダヤ教徒に対して」「これこそが私が知り、愛している『いつもの』イスラエルの姿だ」 (c)AFP