【11月25日 AFP】男子テニス、国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2019)は24日、スペイン・マドリードで決勝が行われ、スペインが2勝0敗でカナダを下し、6度目の大会制覇を果たした。優勝を決める勝利を収めたラファエル・ナダル(Rafael Nadal)は自身4度目の栄冠となり、輝かしいシーズンを有終の美で飾った。

 スペインはラ・カハ・マヒカ(La Caja Magica)に詰めかけた熱狂的なホームの観客の前で、ロベルト・バウティスタ・アグト(Roberto Bautista Agut)がフェリックス・オジェ・アリアシム(Felix Auger-Aliassime)を7-6(7-3)、6-3で下して先勝すると、2試合目でナダルがデニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov)を6-3、7-6(9-7)で退け、優勝を決めた。

 激闘となった英国との準決勝で圧倒的な力を発揮した33歳のナダルは、国王フェリペ6世(King Felipe VI)も観戦する中、この日も普段通りの強さを披露し、全く危なげがなかった。全仏オープン(French Open 2019)と全米オープン(US Open Tennis Championships 2019)で優勝したほか、世界1位で一年を終えるなど、四大大会(グランドスラム)通算19勝を挙げてきたキャリアの中でも有数のシーズンを4個目のデビスカップのタイトルで締めた。

 2004年、2009年、2011年に続く栄冠に輝いたナダルは今大会で計8試合に出場。特に23日の英国戦ではシングルスとダブルスの両方で白星を挙げて母国を決勝に導く独壇場だった。

 その一方でスペインは今大会、ナダル、バウティスタ・アグト、パブロ・カレーニョ・ブスタ(Pablo Carreno Busta)、フェリシアーノ・ロペス(Feliciano Lopez)がそれぞれ最低1試合はシングルスでプレーし、ロペスはマルセル・グラノリェルス(Marcel Granollers)と組んでダブルスに起用されるなど、メンバー入りした5人全員が出場の機会を得た。

 スペインの優勝は、今年から新方式になったデビスカップを大きく後押しするものになったが、母国の観客の存在が少なからずアドバンテージになっていたことは間違いない。来年は別の会場で行うのが妥当であり、2021年までのマドリード開催継続を検討するなんて論外だという意見も出てくるだろう。

 デビスカップは、サッカースペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)でプレーするジェラール・ピケ(Gerard Pique)氏が率いる投資グループ「コスモス(Kosmos)」が今年からスポンサーを務め、119年の歴史を持つ大会を大改革していた。(c)AFP