【11月20日 CNS】「パンダの繁殖と技術研究」をテーマに中国動物園協会が主催した2019年パンダ繁殖技術委員会年次総会が先日、四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)で開かれ、世界で飼育されているパンダが600頭に達したと報告された。

 委員会は1989年に設立。今年で29回目を迎える年次総会は、パンダの保護・研究のため交流と協力を図る重要な場となっている。

 開幕式では、中国国家林業草原局野生動物植物保護局の一級巡視員・賈建生(Jia Jiansheng)氏が最新データを発表。 2019年には60頭のパンダが生まれて57頭が生存しており、世界の飼育パンダは600頭に達した。52頭増えた2018年を上回り、飼育パンダ数の記録を更新した。

 飼育パンダは健康で活力が生まれる環境で育てられ、持続可能な集団になりつつある。これにより、パンダを野生に返して自然界の個体群を復元、拡大するための研究も着実に進んでいる。

 四川省林業草原局の包建華(Bao Jianhua)副局長は「今年はジャイアントパンダが学術的に発見されてから150年目にあたり、パンダ国立公園を建設する重要な年でもある」と述べた。四川省には現在1300頭を超える野生のパンダがおり、中国国内の75%を占めている。四川省はパンダの生息地の保護と回復に取り組み続け、これまでに国立と省級のパンダ自然保護区を46か所設立した。

 四川省は今年に入り、パンダの学術的発見150周年を記念するイベントを展開。エコロジー・観光をテーマにしたフェスティバルや学術フォーラムを開催し、四川省パンダ科学研究院を設立した。(c)CNS/JCM/AFPBB News