【11月11日 AFP】男子テニスのシーズン最終戦、ATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals 2019)に出場中のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)と同選手のファンの軍団との対戦へ向けて準備はできていると話した。

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 10日に大会初戦に臨んだ世界ランキング2位のジョコビッチは、イタリアのマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini)に6-2、6-1で難なく勝利。一方のフェデラーは、オーストリアのドミニク・ティエム(Dominic Thiem)に5-7、5-7で敗れた。

 しかし、4人1組の総当たり戦で2人が準決勝に進める中で、ファンの注目はジョコビッチとフェデラーによるウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)決勝の再戦に集まっている。

 7月に行われたウィンブルドン決勝では、ファンの応援の多さではフェデラーが圧倒したが、ジョコビッチはフェデラーのサービスゲームで2本のマッチポイントをしのいだ末、5度目の栄冠に輝いた。

 ジョコビッチはこの日の試合後、四大大会(グランドスラム)通算20勝を誇るフェデラーに多くのファンがいる理由は分かると話した上で、観客席からのエネルギーを自分の力に変える戦術について説明した。

「なぜロジャーの応援があれだけ多いのかは分かる」「彼は彼。成し遂げてきたことや資質からすれば、ふさわしいものだと思う」「観客の大多数が自分の味方をする日もあれば、敵になる日もある。自分のキャリアを通して、どうやって対応し受け入れるか学ばなくてはいけなかった」

 また、ウィンブルドンで「ロジャー」コールがあった時は、頭の中で「ノバク」に変換したというジョコビッチは、「あのような状況では精神的に良い方向に働く。そういうことが起きても、自分のリアクションは特に変わらない」と付け加え、勝利につながってきたことを今後も継続するとしている。

「もちろん、テニスファンだけでなく多くの人が僕たちの直接対決を楽しみにしている。もちろんその気持ちは分かる。満員の会場でテニスを楽しんでもらえればうれしい」

 グランドスラム通算16勝のジョコビッチは今週、フェデラーに並ぶ6度目の大会制覇を果たし、再び世界ナンバーワンとしてシーズンを終えることを目指している。(c)AFP