【11月11日 AFP】男子テニス、ATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals 2019)が10日に開幕し、大会第3シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は5-7、5-7で第5シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)に敗れ、4強入りへ向けて苦しい状況に立たされた。

 7度目の最終戦制覇を目指すフェデラーは、第1ゲームでブレークを喫してからすぐに立ち直ったが、第11ゲームでは再びサービスゲームを落とし、第1セットを5-7で奪われた。安定感に欠くフェデラーが第2セット序盤のブレークチャンスを逃すと、そこからは互いにサービスキープが続いた。しかし、フェデラーはまたしても第11ゲームで、今度はラブゲームでブレークを許した。

 サービングフォーザマッチを迎えたティエムは、2度のブレークピンチを招くなどもたついたが、最後は落ち着いて2度目のマッチポイントで勝負を決めた。

 フェデラーは「ドミニクはピンチの時のプレーが素晴らしかった」「彼は初戦にしてはタフな試合運びを見せたと思う。自分のテニスも良くなかったし、スタートもまずかった」と試合を振り返り、「ここからは普通の大会と同じ」「もう負けは許されない。ここ20年は毎週こうした感じだったわけだから、そういう意味では何も新しいことはない」と続けた。

 一方、これでフェデラー戦の戦績を5勝2敗としたティエムは、「僅差の良い試合だったと思う。レジェンドのロジャーを倒すのはいつだって特別だ」「史上最高と思われる選手と対戦するのはすごいこと。彼に対して良い成績を収めているのはラッキーだ」と話した。

 早い時間帯に行われた同組の試合では、第2シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が第8シードのマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini、イタリア)に快勝した。

 4人1組の総当たり戦で各組2人が準決勝へ進める中で、フェデラーとジョコビッチはグループ最終戦で対戦することになっている。最終戦では2008年を除きラウンドロビン敗退がないフェデラーだが、4強入りへジョコビッチを破らなくてはならないかもしれない。(c)AFP/John WEAVER