【11月14日 CNS】中国・北京市交通委員会の責任者は先月30日、来年末までに約2万台のタクシーを新エネルギー電動自動車(EV)へ切り替えることを明らかにした。伝統的化石燃料車に比べ、純電動タクシーは乗客から「燃油付加費」1元(約15円)を徴収する必要はないとのことだ。

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 北京市交通委員会によると、2020年末に廃車期限が到来する流しのタクシーについて、北京市はすべてEVに切り替える方針で、対象台数は約2万台となり、同市のタクシー総量の20%を超える。次世代の新エネルギータクシーの航続距離は350キロを超えるとされる。

 交通運輸部と各省・区・市では、自動車の排ガス低減と大気汚染改善の重要な一環として、新エネルギー自動車の普及に努めており、特に公共交通やタクシーの領域での応用に注力している。

 データによると、1台の化石燃料タクシーをEVに置き換えると、毎年5トンの二酸化炭素の排出を減少でき、毎年15本の木を植樹することに等しい。現在、中国全土では50万台を超える化石燃料のタクシーが走っており、それらすべてをEVに置き換えた場合、750万本を植樹したことに等しくなる。

 北京市は2020年末に第五環状線以内、大型居住エリア、通州(Tongzhou)副都心などで充電・交換ステーション194か所以上を立ち上げる予定だ。事前更新や奨励指標の使用による実際の新車増加や、大興国際空港の運営状況と合わせ、随時、充電・交換ステーションを追加するとしている。

 現在、北京市エリアで運営中の充電・交換ステーションは47か所あり、今年の年末までに88か所まで増加する予定という。また、条件を満たしたEVタクシーの運転手に対しては充電器を無料提供し、夜の時間帯に自宅でも充電できるようにするとしている。(c)CNS-新京報/JCM/AFPBB News