【8月9日 CNS】「山城」と呼ばれる山谷が多く起伏の激しい都市、中国・重慶市(Chongqing)で1日、新エネルギー車のタクシーの試験営業が始まり、200台の電気自動車(EV)が街の中心部を巡回するタクシーとして投入された。坂の多い道路を走り回る新エネルギー車のタクシーの姿は将来、重慶独特の風景となるだろう。

 重慶市道路運輸管理局の話によると、今回のタクシーのモデル営業は、タクシー経営権枠を新しく増やして開業したもので、投入した200台にはスポーツタイプ多目的車(SUV)と乗用車の2タイプがある。乗車料金は一般のタクシーと同一に設定した。

 重慶市の中心市街は水辺の山裾に広がり、市内の道路は起伏が激しく高低差が大きいため、充電問題が懸念されていた。しかし、今回投入されたEV車は、1度の充電で約40分から1時間、動力電池の52キロワット時の電力消費で400キロの走行が可能だ。

 重慶市道路運輸管理局タクシー処の王偉(Wang Wei)処長の説明によれば、タクシー運転手が試算したところ、重慶市の中心市街のタクシーの昼勤シフトでの走行距離は約300キロ、夜勤シフトでは約200キロで、EV車は1度の充電で昼勤も夜勤も1シフト分は対応可能だという。

 王処長は「中国国電集団(CGDC)、青島特来電(Qingdao Telaidian New Energy Technology Co.)、中国電動汽車充電技術・産業連盟(CCTIA)の三大充電スタンド運営会社は、現在重慶市に100基を超す充電スタンドを設置し、運営を始めている。運転手はスマホのアプリで近くの充電スタンドの位置と空き状況を確認するだけでよい」と話している。(c)CNS/JCM/AFPBB News