【11月3日 AFP】男子テニス、パリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2019)は2日、シングルス準決勝が行われ、大会第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は腹筋のけがにより、デニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov)との試合を直前で棄権した。ナダルはシーズン最終戦のATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals 2019)についても、出場が微妙になったことを認めている。

 今大会で優勝すれば、世界ランキング1位でのシーズン終了が確定するはずだったナダルは「とても悲しい瞬間だ」「大会そのものを楽しんでいたし、コートでも楽しかった」「今回は大きなものを争える位置にいたのに」とコメントした。

 大会を棄権し、初優勝を逃したナダルだが、それでも次週発表される最新の世界ランキングでは、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を抜いて1位に立つことが決まっている。

 しかし、英ロンドンで10日から始まるファイナルズ出場は、時間との闘いになった。ナダルは「全力で回復に努める」「しかし、予想している通り、この質問にきょう答えを出すことはできない」と話している。

 腹筋の問題は試合当日の練習中に感じたとのことで、ウオーミングアップを続ける前に検査を受け、張りがあると診断されたことで棄権を決めた。

「この腹筋の状態では、自分が求める高いレベルのサーブは打てないと思っている」「筋肉に張りがあると、一本一本のサーブにかかる労力が大きくなり、負傷が悪化しやすくなる」「そういうことはこれまでに何度も経験してきた。だからこそ医師は、プレーしない方がいいと言っている」

 ナダルの負傷棄権により、パリ・マスターズ決勝はジョコビッチ対カナダの若手デニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov)という顔合わせになった。(c)AFP/Jed Court