【11月2日 AFP】2020年米大統領選で民主党の候補指名を争っていたベト・オルーク(Beto O'Rourke)前下院議員(47)が1日、選挙戦からの撤退を表明した。この数か月間の世論調査では支持率が伸び悩み、資金面でも苦しい状況にあった。

 オルーク氏は、「受け入れ難いが、この選挙活動が首尾よく進まないことは明らかだ」と述べた。

 テキサス州出身でカリスマ的な雰囲気を持つオルーク氏は、2018年の中間選挙の上院選の選挙活動で膨大な額の寄付金を得て、同州の現職だった共和党のテッド・クルーズ(Ted Cruz)氏を相手に接戦を繰り広げたが、わずかな差で落選。今年3月に米大統領選への出馬を表明した際には、最有力候補の一人とみられ、多くの話題を呼んでいた。

 しかし、テキサス州の上院選で自身をロックスター然とした地位にまで押し上げたときほどの熱狂を全米の舞台で再び巻き起こすことはできず、この数か月間の世論調査の支持率はわずか2%。有力候補のジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領やエリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)上院議員、バーニー・サンダース(Bernie Sanders)上院議員らに大差をつけられていた。

 オルーク氏は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領に対して厳しい批判を繰り広げてきた一人。白人至上主義者の見方をする「人種差別主義者」だとしてトランプ氏を公然と非難してきた。

 オルーク氏陣営は、来年のテキサス州の上院選への出馬については、少なくとも現時点では否定している。(c)AFP