【11月1日 AFP】オーストラリアテニス協会(Tennis Australia)は1日、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が来年1月にオーストラリアで開催される新設の国別団体戦、ATPカップ(ATP Cup 2020)を欠場することに関して平然とした態度を示した。その一方で、38歳のレジェンドを見るために高額なチケットを購入したファンの中には返金を求める人も出ている。

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 フェデラーは24チームが出場する今大会にスイス代表として参戦する予定だったが、「家庭の事情」により参加を取りやめると31日に発表。現時点で世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)やラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は出場する予定であるが、フェデラーの欠場は大会に大きな穴をあけた。

 シドニー、パース(Perth)、ブリスベン(Brisbane)の3都市で行われる今大会では、フェデラーがシドニーで試合を行う予定だったのに対し、ジョコビッチとナダルはそれぞれブリスベンとパースでプレーすることになっている。

 不満を募らせたファンの中には返金を求める人もおり、ツイッター(Twitter)には「シドニーでの試合の法外なチケット料金を支払ったフェデラーファンにとっては非常に残念。@TennisAustraliaと@ATPCupは彼らに返金するのだろうか?」「さて、どうすれば返金してもらえるんだ? フェデラーの試合だから値段はつり上げられたが、彼はプレーしなくなった」といった投稿があった。

 オーストラリアテニス協会のクレイグ・タイリー(Craig Tiley)会長はフェデラーを擁護し、同選手が欠場を決めた根拠は理解したと述べた。

「ロジャーは間違いなくテニス界のレジェンド。長い間トップレベルを維持してくれて、われわれは幸運だ」「彼にとって本当に難しい決断だったことをわれわれは理解している。選手としてのキャリアを管理する一方で、素晴らしい父親でもあり、常に並外れた仕事をこなしている」

「シドニーのファンが、ATPカップに臨む彼の姿を心待ちにしていたのは理解しているが、われわれは彼の決断を完全に尊重し、全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2020)で再会できることを楽しみにしている」

 ATPカップの賞金総額は2200万豪ドル(約16億円)で、シングルスでは最大750、ダブルスでは最大250のATPランキングポイントを獲得できる。(c)AFP