【11月1日 CNS】米EV(電気自動車)メーカー大手のテスラ(Tesla)は25日、基本補助運転機能付「Model3」標準航続距離アップグレードモデル(中国産)の予約受付を開始したと明らかにした。同モデルの最低価格は35万5800元(約550万円)からとし、初ロットの納車予定は来年の第1四半期になるとしている。

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 テスラ社が先月24日に発表した第3四半期の財務報告書によると、上海工場はすでに試生産を開始しており、当初の計画より前倒しとなった。Model3の標準航続モデルのアップグレード版は、中国で現在販売中のModel3シリーズの3グレード中で最も低価格のモデルで、基本補助運転機能以外にテスラ製品の持つほとんどすべてのアドバンスト機能を搭載している。注目すべき点は、今回対象となっているModel3標準航続モデル(中国産)は、近い将来、車両購入税とその他新エネルギー関連の減免措置を受ける可能性がある点だ。

 現在、新エネルギー車の優遇策が後退しつつある状況で、新エネルギー自動車市場がいまだかつてない打撃を被りつつある中で、テスラが中国産自動車を投入することは、業界競争を一層激化させることとなろう。

 中国汽車工程学会の付于武(Fu Yuwu)名誉理事長は、「中国産新エネルギー自動車はコアの部分で海外のレベルより劣る。国の補助金制度が無くなれば、新エネルギー自動車の販売量は減る。中国資本、中外合弁、外国資本を問わず、皆同じように市場の試練を受けることとなる。市場淘汰は公平であり、中国自動車産業の合従連衡が進むだろう」とコメントした。(c)CNS/JCM/AFPBB News