【10月29日 AFP】(更新、写真追加)フィリピン南部で29日、マグニチュード(M)6.6の強い地震があり、6人が死亡した。負傷者も少なくとも50人に上っており、ひびが入った建物もある。被災地域では今月16日にもM6.4の地震があり、少なくとも5人が死亡していた。

 ミンダナオ(Mindanao)島を襲った今回の地震は震源が浅く、学校や事業所の始業時間帯に発生。おびえた住民は路上に走り出た。

 一部の地域では揺れが1分近く続き、住宅や多階層ビル、学校が損壊。同域では、先の地震でいまだ数百人が避難生活を余儀なくされていた。

 震源に近い町マグサイサイ(Magsaysay)の関係者はAFPに対し、学校から避難しようとしていた10代の少年1人が倒壊した壁の下敷きになって死亡したと明かした。他の生徒らも建物から逃げ出そうとして折り重なるように倒れ、けがはしたものの命に別条はないという。

 当局によると、激しい揺れで土砂崩れが発生し、4人が死亡。さらに男性1人が壊れた壁の下敷きになって死亡したという。

 また、落下してきたがれきに当たって少なくとも50人が負傷した。その中には、倒壊した小学校の建物から逃げ出そうとした児童7人と複数の教員も含まれているという。

 震源地から約25キロ離れたトゥルナン(Tulunan)のルール・リンバンガン(Reuel Limbungan)町長は、町の公会堂が大きな被害を受けたと話しており、また当局は「多数の負傷者の報告を受けている」としている。

 米地質調査所(USGS)によると、最初の地震はM6.6で、続いてM5.8の地震を含む余震が複数発生したという。(c)AFP/Ron LOPEZ