【10月27日 AFP】(更新、写真追加)シリア北西部で27日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に関連を持つグループが滞在する同国の村付近でヘリコプターからの銃撃があり、9人が死亡した。英国に拠点を置くシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)がシリア国内の情報筋の話として伝えた。

 同監視団によると、米国のものとされるこのヘリコプターは、同国北西部イドリブ(Idlib)県のバリシャ(Barisha)村の郊外で、住宅1軒と自動車1台を攻撃目標としていたという。さらにIS戦闘員らとの間で衝突が発生する前、ヘリコプターから戦闘要員が地上に降下していた。

 これに先立ち米メディアは、ISの最高指導者アブバクル・バグダディ(Abu Bakr al-Baghdadi)容疑者が同じくイドリブ県で、米軍による軍事作戦を受けて死亡したとみられると報じていた。

 同監視団のラミ・アブドルラフマン(Rami Abdel Rahman)代表は、このヘリコプターがシリアでISとの戦闘に従事する米軍主導の連合軍のものとみられるとし、「バグダディ容疑者がこの地域にいたことを認めることも否定することもできない」と述べた。

 バリシャ村郊外に位置する避難民キャンプの住民はAFPに対し、この住民が連合軍の空爆と主張するものに続いて、真夜中ごろに正体不明のヘリコプターが飛ぶ音が聞こえたとし、「非常に低い高度で飛んでいたため、住民らはパニックに陥った」と語った。(c)AFP