【10月22日 AFP】韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領は22日、予算案を発表する演説を行い、政府による軍事費増加の方針を示す一方で、北朝鮮に対しては対話の再開を呼び掛けた。北との核協議が行き詰まる中、この演説は北朝鮮を激怒させる恐れがある。

 文大統領は国会で、来年の防衛費を前年比7%増の50兆ウォン(約4兆6000億円)超にまで引き上げると述べ、「自決権」の確保には「強い防衛力」が不可欠だと強調。

「次世代潜水艦や監視衛星といった軍備を増強することにより、防衛体制の中核を強化していく」と話した。

 一方で、かねて対北融和路線の文氏は、北との対話のこう着は非核化の前に立ちはだかる「最後の障害」であり、難問は数あれど現状は打破できるはずだと期待を示した。

 大統領はさらに、北朝鮮の「明るい未来」は南北間の経済プロジェクトで実現する「平和経済」なくしてはあり得ないと語り、「北朝鮮がこれに応じるよう強く求める」と訴えた。(c)AFP