【10月22日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は21日、新たに進めている有人月面着陸計画に国際的な参加を求める意向があることを明らかにした。史上初めて米国人以外の宇宙飛行士が月に降り立つ可能性があり、日本も参加に意欲を示している。

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 NASAのジム・ブライデンスタイン(Jim Bridenstine)長官はワシントンで開催された第70回国際宇宙会議(IAC)の会場で、「月には多くの余地があるだろうし、できるだけ多くの国際パートナーにわれわれと共に月に行ってもらう必要がある」と報道陣に話した。

 NASAは宇宙船「オリオン(Orion)」と、月軌道に構築する小型宇宙ステーション「ゲートウェイ(Gateway)」の開発を進めている。これらは2024年に行う有人月面着陸計画「アルテミス(Artemis)3」で使用される予定だ。

 電気や水、空気、推進剤を供給し、熱制御技術を搭載するオリオンのサービスモジュールは、欧州宇宙機関 (ESA)が提供し、この月面着陸計画で唯一米国外で製造される部分となる。

 ゲートウェイが拡張されれば米国人以外の宇宙飛行士も参加可能となり、ESAは欧州出身の宇宙飛行士を参加させることでNASAと協議している。

 日本もこの機会を活用して、新たな歴史を刻むことに意欲を見せており、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の山川宏(Hiroshi Yamakawa)理事長は、日本人宇宙飛行士を月面に送りたいと語った。(c)AFP