【10月22日 CNS】中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)間の幅広いプロジェクトを促進する「中国─ASEAN協力基金(ACCF)」に新たな基金管理チームが発足し、インドネシア・ジャカルタのASEAN事務局で18日、業務を開始した。

 ACCFは、中国が周辺諸国との間で初めて設立した専門的な協力基金。1997年の設立以来、200以上のプロジェクトを実施し、幅広い分野で交流と協力を拡大してきた。今回は中国とASEANから2人ずつ、計4人による新たな基金管理チームを設立した。

 管理チーム成立式典には、ブルネイ政府高官でASEAN事務局長の林玉輝(Lim Jock Hoi)氏をはじめ、ASEAN常任代表委員会の各大使らが出席。林玉輝氏はスピーチで「ACCFはASEANと中国の間の農業、通信技術、人材開発、相互投資、メコン川流域開発、貿易、観光、輸送、教育、科学、環境などの分野で協力を促進した」とたたえた。

 中国の黄渓連(Huang Xilian)ASEAN大使は「管理チームの設立は、ACCFの管理レベルをより向上させることになる。今後、中国─ASEANエリート奨学金などの重要プロジェクトを効率的に実施し、双方の実務的協力レベルを高める役割を果たす」と述べた。

 黄大使はまた、「世界経済は保護主義が強くなり、成長は減速傾向にあるが、中国とASEANの貿易量は逆に増加している」と指摘。今年上半期、ASEANは初めて米国を抜いて中国にとって2番目の貿易パートナーとなり、今年1年間の貿易総額は6000億ドル(約65兆円)を突破する見込みだと説明した。ASEAN加盟国の観光客で最も多いのは中国人で、旅行や仕事などで今年の双方の人的往来は6000万人を超えると予想している。(c)CNS/JCM/AFPBB News