マレーが涙のツアー優勝、引退危機から復活「誇りに思う」
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【10月21日 AFP】男子テニス、ヨーロピアン・オープン(European Open 2019)は20日、シングルス決勝が行われ、元世界ランキング1位のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は大会第4シードのスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)に3-6、6-4、6-4で勝利し、2017年3月以来となるツアー優勝を果たした。
マレーは第1セットを落とし、迎えた第2セットも1-3とリードされていたが、そこから逆転して通算46個目のタイトルを獲得。試合後には涙を流した。
今年初めには一時引退を検討し、その後キャリア続行の望みを懸けた股関節手術を受けていたマレーは「大きな意味がある。ここ数年は本当に難しかった」と、米アマゾン・ドットコム(Amazon.com)の有料会員向け動画配信サービス「プライム・ビデオ(Prime Video)」に語った。
「僕もスタンもここ数年は多くのけがに悩まされてきた。復帰し、このような決勝の舞台で彼と対戦できたのは素晴らしいこと。最高の試合だったと思う」
現在は世界ランクが243位にまで下がっているマレーは、「優勝できるなんて全く予想していなかった。とてもうれしい」と続けた。「ここでの一週間を本当に楽しんだ。最後の数日の雰囲気は素晴らしかった」「今週優勝できたことを非常に誇りに思う」
一方、こちらも2年以上ぶりとなるタイトルを目指していたワウリンカは、1月に慢性的な股関節の痛みについて涙ながらに明かしたマレーを称賛した。
全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2019)の記者会見で、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)を最後に引退する意向を示していたマレーについて、ワウリンカは「あのオーストラリアでの記者会見の後、僕を含めテニス界全体が悲しんでいたと思う」「このレベルに戻ってきた君を見ることができて本当に良かった。僕らはみんなとても喜んでいるよ。きょう負けたのは残念だが、復帰した姿を見られて幸せ」と語った。
「君は素晴らしいチャンピオンだし、今回の優勝にふさわしい。負けはしたが、概して良い一週間だった」 (c)AFP