【10月17日 AFP】シリア北西部で、トルコがクルド人勢力に対し1週間ほど前から展開している軍事作戦により、同域から一般市民30万人以上が避難を余儀なくされている。英国に拠点を置くNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」のラミ・アブドルラフマン(Rami Abdel Rahman)代表が17日、明らかにした。

 アブドルラフマン氏は、過去数日間でテルアビヤド(Tal Abyad)やアインアルアラブ(Ain al-Arab、クルド名:コバニ、Kobane)の周辺地域から、またハサカ(Hasakeh)県内で大勢の民間人が一斉に避難を強いられたために、避難民数が急増したと述べた。

 トルコ軍およびトルコが支援するシリアの反体制派武装組織は、米軍部隊がシリア北東部から撤収したことに乗じ、今月9日にクルド人支配地域で広範囲にわたる軍事作戦を開始。主にクルド側で民間人が犠牲になっている。

 トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は、国際社会からの圧力が強まっているにもかかわらず、作戦の中止を拒否している。(c)AFP