【10月17日 AFP】国際陸上競技連盟(IAAF)は、トランスジェンダーの女子選手はそのテストステロン(testosterone)値を半分にしなければならないという新規則を導入した。キャスター・セメンヤ(Caster Semenya、南アフリカ)のような「高アンドロゲン」選手に水準を合わせるべく、このルールは導入された。

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 今週発表された新たな資格規定によると、トランスジェンダーの選手は、新たな性を法律上で認められる必要は無くなり、女性であると見なす「署名付きの宣言」を提出する必要がある。

 カタール・ドーハで行われたIAAFの評議会は、トランスジェンダーの女子選手のテストステロン値の血中濃度を、適格と見なされる前の少なくとも1年間は、連続して1リットルあたり5ナノモル以下とする規則を承認した。

 これまでの上限は1リットルあたり10ナノモルだった。

 選手はテストステロン値5ナノモル以下を維持し続けなければ、女子競技者としての資格を維持できない。

 同様の規則は、いわゆる「高アンドロゲン」もしくは「体の性のさまざまな発達状態(性分化疾患、DSD)」のアスリートにも適用される。これに該当するのは五輪の女子800メートルで2度金メダルを獲得しているセメンヤで、同選手は現在競技資格が無く、第17回世界陸上ドーハ大会(17th IAAF World Championships in Athletics Doha)も欠場した。(c)AFP