【10月16日 AFP】香港の林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)行政長官は16日、立法会(議会)で施政方針演説に臨んだが、民主派の議員の妨害を受け断念した。

 香港では民主派による抗議デモが4か月続いており、施政方針演説は市民の心をつかむためのものとされていた。

 しかし、民主派議員らが抗議の声を上げたことで林鄭氏は演説を断念。抗議は林鄭氏と側近が建物を出るまで続いた。

 林鄭氏は施政方針演説を2度始めようとしたが、民主派議員らが抗議の声を上げたため断念した。

 ある議員は小型プロジェクターで林鄭氏の背後に抗議デモのスローガンを投影した後、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席のお面をかぶりさえした。

 林鄭氏は2度目の試みに失敗した後、立法会を後にした。行政府は代わりに事前に録画しておいた施政方針演説の映像を配信すると発表した。

 行政長官の施政方針演説が実施できなかったのは、1948年に始まって以来初めて。(c)AFP