【10月15日 AFP】インド北部で、誕生直後に死亡した自身の娘を埋葬するため墓を掘っていた男性が、生まれたばかりの別の女児が生き埋めにされているのを発見した。警察が14日、明らかにした。同国における女児殺害の問題を、改めて浮き彫りにしている。

 ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州の警察がAFPに語ったところによると、9日に生まれて数分後に亡くなった女児を埋葬しようと、父親が土を掘っていたところ、農具が陶製のつぼに当たった。

「中に生まれたばかりの女の子がいることに気付き、急いで女児を救出し、電話で助けを求めた」という。

 男性は主要紙タイムズ・オブ・インディア(Times of India)に対し、女児は布にくるまれて泣いていたと明かし、「一瞬、娘が生き返ったのかと思ったが、その声は実際にはつぼから聞こえてきた」と語った。

 警察によると、救出された女児は搬送先の病院で手当てを受けており、地元の政治家が費用を負担しているという。

 インドでは、息子は投資対象であり跡取りとみなされる一方、娘は重荷になるという認識がある。そのため親が息子を望む傾向があり、昔から女児殺害が横行している。(c)AFP