【10月15日 AFP】サッカー欧州選手権(UEFA Euro 2020)予選は14日、各地で行われ、グループBではウクライナがホームでポルトガルに2-1で勝利し、本大会出場を決めた。

 アンドリー・シェフチェンコ(Andriy Shevchenko)監督が率いる無敗のウクライナは、ロマン・ヤレムチュク(Roman Yaremchuk)とアンドリー・ヤルモレンコ(Andriy Yarmolenko)の前半の2ゴールで勝利。1試合を残してグループBを首位で通過することになった。

 ポルトガルは、72分にクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)がPKでキャリア通算700ゴール目を記録したが、勝利には届かなかった。

 来年6月12日に開幕する本大会への切符をつかんだのはベルギー、イタリア、ロシア、ポーランドに次いでウクライナが5チーム目。同国代表として111試合に出場し48得点をマークしたシェフチェンコ監督は、指導者としても現役時代並みの成功を証明している。

 同組で2位につけるポルトガルは、リトアニアを2-1で下したセルビアと2試合を残して1ポイントしか離れていないため、本大会出場はまだ決まっていない。

 グループAでは、イングランドが敵地でブルガリアに6-0で大勝したが、この一戦ではブルガリアファンの人種差別的なチャントにより試合が2度にわたって中断するなど、注目はまたしてもスタンドに向くことになった。

 イングランドの黒人選手は5-1で勝利した3月のモンテネグロ戦でもモンキーチャント(猿の鳴きまね)の標的となっており、同チームの試合は再び相手ファンの人種差別行為に水を差された。行為の程度があまりに甚だしかったことから、イングランドサッカー協会(FA)は「緊急の事案」として欧州サッカー連盟(UEFA)に調査を要求している。

 ギャレス・サウスゲイト(Gareth Southgate)監督が率いるイングランドは、今予選の6試合で26得点をマーク。残り2試合のイングランドは、この日のブルガリア戦で本戦出場を決めることはできなかったが、モンテネグロを2-0で下した3位コソボに4ポイント差をつけている。

 また、グループHのフランスはホームでトルコに先制するも、カーン・アイハン(Kaan Ayhan)に同点ゴールを許し、本大会の出場権を確保することはできなかった。1-1のドローで終了した一戦は、トルコによるシリアのクルド人勢力への軍事作戦をフランスが非難するという政治的緊張の中で行われた。

 両チームは勝ち点で並んでいるが、直接対決の結果で上回るトルコが同組の首位に立っている。

 フランスは来月行われるホームでのモルドバ戦で勝利すれば本戦出場が決まり、トルコもアンドラを2-0で下した3位アイスランドとの試合で引き分け以上の結果を残せば、勝ち上がりが決定する。(c)AFP/Terry DALEY