【10月13日 AFP】(更新、写真追加)12日に伊豆半島に上陸し、各地で大きな被害を出した台風19号(アジア名:ハギビス、Hagibis)により、これまでに少なくとも14人が死亡、9人が行方不明となっている。各地で川の氾濫や土砂災害に見舞われた中、被災地では13日、取り残された住民の救助のため自衛隊が出動した。

 台風19号は13日朝までに勢力を弱め、海上に抜けたものの、通過した地域に大きな被害を残した。

 長野県では千曲川が氾濫し、住宅地の広い範囲で浸水被害が発生。2階まで浸水した住宅もあると報じられている。

 自衛隊は救助活動などのために2万7000人を派遣。長野県では浸水した住宅の屋上やベランダから、ヘリコプターで住民を救出した。

 空撮映像では注意を引くためベランダでタオルを振る住民が確認できた。出動した自衛隊のヘリコプターがこれらの住民の救助に当たった。

 長野市の危機管理防災課の担当者によると、夜間に427世帯の1417人を対象に避難指示を出した。被災世帯数は現段階では不明。この担当者は、千曲川の水位の上昇は止まったが、浸水した住宅地では水の上昇が続いていると述べた。

 埼玉県川越市では、特別養護老人ホームの広範囲が浸水。高齢者たちがボートで救助された。

 土砂災害や水害により一夜にして多くの命が失われ、13日の夜明けとともに被害の全貌が明らかとなり、死者数が増加した。(c)AFP/Harumi OZAWA