【10月13日 AFP】ラグビーW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)の組織委員会は13日、大型の台風19号(アジア名:ハギビス、Hagibis)の影響で、13日に釜石で予定されていたプールBのナミビア対カナダ戦を中止すると発表した。台風が原因で中止になるのは、12日の2試合に続いてこれで今大会3試合目となる。

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 W杯統括責任者のアラン・ギルピン(Alan Gilpin)氏は、釜石での試合について、「安全上の根拠から試合を中止にする他なかった」とコメント。「残りの熊本と花園、横浜での試合については前向きな見通しを持っている。位置的にかなり南で、けさは台風の影響の圏外にある」と続けた。

 その後にワールドラグビー(World Rugby)から、台風の進行方向から離れている熊本でのウェールズ対ウルグアイ戦、大阪での米国対トンガ戦の2試合は予定通りに行われること、横浜でのプールAの大一番、日本対スコットランド戦は状況を「細かく検討」したうえで開催の可否を判断することが発表された。

 ナミビア対カナダ戦が行われる予定だった釜石鵜住居復興スタジアム(Kamaishi Unosumai Memorial Stadium)は、2011年の東日本大震災からの復興の象徴だっただけに、町としては残念な出来事になった。

 今回の決定で、釜石でのW杯の試合は、9月25日にウルグアイが30-27でフィジーを破ったプールDの1試合のみということになった。またこの結果、ナミビアのW杯初勝利と22試合続いている未勝利記録のストップは次回以降へ持ち越しとなった。カナダもW杯での未勝利が10試合続いていた。

 ギルピン氏は「当該チームやそのファンはもちろん、釜石の人たちのことを思うと胸が痛む。普通ではない出来事が起こる中で、町の人々は素晴らしい力を示してきた」「他の誰よりもがっかりしているだろうが、彼ら以上に今回の決定を理解してくれる人もいないだろう」とコメントした。(c)AFP/Richard CARTER