土着戯曲の魅力知って、北京で中国戯曲文化週間
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【10月24日 東方新報】中国の国慶節に合わせ、文化省と観光省、北京市政府が主催となって2019年中国戯曲文化週間が北京園博園で行われた。連休の一週間、23のスペースで全国各地の65の劇団・劇院が計370回の上演を行い、のべ18万人の観客を動員した。この規模の演出と観客動員数は戯曲文化週間の中で歴代最高を記録。中央戯劇学院の麻国鈞(Ma Guojun)教授は「戯曲は民間から生まれたものであり、文化週間は戯曲を民間が再び取り戻す試みだ」と評価した。
このイベントは、中国各地の土着の戯曲劇術と庭園芸術の融合を目指している。会場の北京園博園は、北京園林(庭園)博覧会が行われた場所であり、中国各地の名庭園を再現した数々の庭園がある。こうした庭園を舞台に地方色豊かな戯曲を上演し、専門家が解説することで、より多くの人々に戯曲の魅力を知ってもらおうという。
京劇、昆曲、川劇、粤劇、秦腔、閩劇といった全国数十の土着伝統の戯曲が上演され、各種劇団・劇院の交流も促進。地方土着の戯曲が交流することで、お互いに刺激をうけ、新たな戯曲芸術をはぐくむ場となることも期待されている。
上演だけでなく、中国戯曲発展国際フォーラムなどの学術流も催された。中国戯曲70年の回顧と展望をテーマに、関係者が意見交換し、中国戯曲の国際化や新時代戯曲の創作の現状の問題点などについて、深い討論が行われた。
麻教授は、戯曲研究者は中国戯曲に自信と信念をもって、東方全体を視野に入れて中国戯曲を再評価し、その価値を発掘していくべきだと提言。中国戯曲の歴史は他国の伝統舞台芸術と比較すると決して長いほうではないが、アジアのおける伝統舞台芸術の中では、最も出色で美しいものの一つだと強調した。
中国戯劇家協会の崔偉(Cui Wei)秘書長は、中国戯曲の目下の緊迫した任務は、パフォーマンスアートとしての吸引力と創造力の強化であり、創作上の理念や創作環境の需給を理由に民族性を失うことは絶対あってはならないと警告し、優秀な伝承が表現創造の基礎であり、伝承がなければ戯劇もないと訴えた。
一方、ニューヨーク在住の著名華人ビジュアル芸術家でコリオグラファーの沈偉(Shen Wei)氏は、近年中国戯曲の古典舞踊と現代舞踊をミックスした現代京劇舞踏劇「二進宮」を創作し、世界の観衆に中国の音楽、韻律、戯曲の魅力を伝えることに成功しているが、中国戯曲の未来が何であるか、世界との関係をどのようにすべきかについては、まだ思考中の課題だと語った。
イタリアの漢学者で翻訳家のパトリツィア・リベラティ(Patrizia Liberati、李莎)氏は、中国戯曲は一種の「奇特」な精神であり、西側の厳格な定義上での悲劇にはこうした要素はなく、独自の悲劇的な特色を備えていると評価。中国のこうした伝統的な価値観を世界に知らしめるには、中国戯曲は最も面白い方法だ、と感想を述べた。
2017年に行われた全国戯曲調査によれば、中国には348種の土着戯曲が今もなお存続している。京劇などはユネスコの無形文化遺産として登録されたのち、徐々に世界の観衆に親しまれるようになったが、まだまだ知られていない素晴らしい土着伝統戯曲がたくさんある。今回のようなイベントが、中国土着戯曲の発展と継承に貢献し、世界にも紹介されていくことが期待されている。 (c)東方新報/AFPBB News