【10月6日 AFP】ボクシング、IBF世界ミドル級タイトルマッチが5日、米ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン(Madison Square Garden)で行われ、ゲンナディ・ゴロフキン(Gennady Golovkin、カザフスタン)は判定の末3-0(114-113、115-112、115-112)でセルゲイ・デレイビャンチェンコ(Sergiy Derevyanchenko、ウクライナ)との打撃戦に勝利し、空位となっていた王座に返り咲いた。

 ゴロフキンは1回にダウンを奪い、2回には相手のまぶたを切ったが、デレイビャンチェンコも粘り強く戦い抜き、最後はゴロフキンの方が37歳相応の選手に見えた。

 ゴロフキンは「自分にとってはひどい一日だったが、大きな経験になった」「1回を終えても楽勝だとは思わなかったし、タフな試合だぞと自分に言い聞かせた」と話した。

 勇敢に戦うデレイビャンチェンコは、良いボディーを何発か打ち込んでゴロフキンを苦しめた。初回のダウンからもすぐに回復したが、試合が予想外の接戦となる中で、このダウンが勝敗に響いた。

 ゴロフキンはこれで戦績を40勝1敗1分とし、IBFのベルトを取り戻した。2015年には一度このタイトルを獲得し、「カネロ(Canelo)」ことサウル・アルバレス(Saul Alvarez、メキシコ)との引き分けなど4度の防衛に成功したが、デレイビャンチェンコとの指名試合を拒否してアルバレスとの再戦を選んだため、ベルトを剥奪。そして、アルバレスとの試合でプロ初黒星を喫した。

 一方のデレイビャンチェンコは、これで13勝(10KO)2敗。2020年中の3回目のゴロフキン対アルバレス戦実現に待ったをかけるべく、大番狂わせを狙っていたが、わずかに届かなかった。(c)AFP