【10月5日 AFP】ボクシングの有名トレーナーであるジェームス・アリ・バシール(James Ali Bashir)氏が4日、米ミシガン州フリント(Flint)の計量会場で激しく殴打され、頭部を負傷して病院に搬送された。

 米メディアの報道では、バシール氏は背後から強打されて意識を失って倒れたと伝えられた。芸能情報サイト「TMZ」によると、地元警察が容疑者を拘束したが詳細は明らかにされていないという。

 クロアチアの女子ボクサー、イヴァナ・ハバジン(Ivana Habazin)と現在タッグを組んでいるバシール氏は、5日に予定されていたクラレサ・シールズ(Claressa Shields、米国)戦の前日計量に立ち会っていたが、その前に何者かと言い争いをしている様子が目撃されていた。

 この事件を受けて世界ボクシング評議会(WBC)は同日夜、ハバジン対シールズの一戦をキャンセルした上で、警察が捜査に乗り出していると公表。公式ツイッター(Twitter)に、「WBCはボクシング関連のいかなるイベントでも暴力を強く非難する。特に今回の恐ろしい襲撃は公式活動中に行われた」とのコメント文を投稿した。

 ニュージャージー州出身のバシール氏は、数々の世界王者を育てた名トレーナーのエマニュエル・スチュワード(Emanuel Steward)氏に20年近く師事。教え子には元ヘビー級王者のウラディミール・クリチコ(Wladimir Klitschko、ウクライナ)氏をはじめ、米国人ボクサーのモンティ・バレット(Monte Barrett)氏、シャノン・ブリッグス(Shannon Briggs)、ジャミール・マクライン(Jameel McCline)氏らがいる。(c)AFP