【10月3日 AFP】米政府が、不法入国後に身柄を拘束した移民全員からDNAサンプルを採取し、全米犯罪データベースに登録する計画を進めている。国土安全保障省の当局者らが2日、明らかにした。

 この計画は同省が策定中で、実施時期は未定。匿名を条件に取材に応じた当局者は、導入されれば移民当局や国境警備隊が、移民や不法移民施設の収容者について、より大局的な視点で把握できるようになると説明している。

 採取したDNAの情報は、犯罪者のDNA情報を集めた米連邦捜査局(FBI)の「統合DNAインデックス・システム(CODIS)」に登録され、FBI以外の法執行当局が使用することもあり得るという。

 当局者の一人は、「不法入国者を特定する国土安全保障省の能力を強化する計画だ」「他の組織の特定能力をサポートすることにもつながる」と述べた。

 ただ、人権活動家らからは、拘束されただけで有罪判決はおろか裁判中ですらない人物のDNAを採取・保存することに対し、批判の声が上がっている。(c)AFP