【10月2日 AFP】今夏から抗議活動が続いている香港では最近、デモ参加者の多くが新たなシンボルとして、笑みを浮かべる「ガイ・フォークス(Guy Fawkes)」の仮面を着用している。

 ガイ・フォークスは1605年に、カトリック教徒が英国議会爆破を企図した事件の実行者とされる。

 その仮面は、漫画「Vフォー・ヴェンデッタ(V for Vendetta)」やその映画版に登場したことで有名になり、近年では国際ハッカー集団「アノニマス(Anonymous)」など、さまざまな抗議団体が使用している。

 香港でも1日の中国建国記念日に合わせて、デモ参加者にガイ・フォークスの仮面を着用する呼び掛けがオンライン上で多数あった。

 仮面を着用してデモに参加した男性の一人は、「ヴェンデッタの登場人物は世界中の反全体主義のシンボルだ」とコメント。

 香港のデモ隊が、共産主義の中国に対し完全な民主的自由を要求する中、その主人公から刺激を受けたと述べ、これが国際的な注目と関心を集めることにつながればと語った。

 1日にはデモ隊と警察が衝突し、18歳のデモ参加者が銃で撃たれる事態に発展。警察側は事件を正当化しているが、デモ隊の怒りはさらに強まっている。(c)AFP