【9月29日 AFP】米国務省は28日、イランが拘束している米国人の身柄を解放しない限り、国連総会(UN General Assembly)出席のためニューヨークに滞在しているイランのモハンマドジャバド・ザリフ(Mohammad Javad Zarif)外相が市内の病院に入院中の同国大使を見舞うことは認めないと語った。

 イランのマジド・タフテ・ラバンチ(Majid Takht-Ravanchi)国連(UN)大使は現在、がんの治療のためニューヨークの病院に入院している。

 この件について、国務省の報道官はAFPの取材に、ザリフ氏から米国の病院で世界最高レベルの治療を受けているラバンチ氏を見舞いたいとの希望があったと明らかにした上で、「イランは不当に複数の米国市民を何年も拘束しており、家族や友人は彼らを自由に訪問できず苦痛を味わっている」と述べ、「イランが米国市民を解放すれば、見舞い申請は許可されるだろうとイラン代表団に伝えた」と語った。 
 
 ザリフ氏らイラン当局者は、国連総会出席のためニューヨークを訪れているが、米国滞在中の行動範囲は国連本部周辺に厳しく制限されている。

 米国とイランの関係は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領がイランの核開発制限を目指したイラン核合意から2015年に離脱し、対イラン制裁を強化して以来、緊張が続いている。(c)AFP