【9月28日 AFP】安倍晋三(Shinzo Abe)首相とジャンクロード・ユンケル(Jean-Claude Juncker)欧州委員会(European Commission)委員長は27日、アジア・欧州間のインフラ整備をめぐる合意文書に署名した。中国の野心的なインフラ開発戦略「一帯一路(Belt and Road)」に対抗する。

 文書は、インフラ、運輸、デジタル分野の事業で、日本と欧州連合(EU)が連携する内容。

 EUは昨年、欧州とアジアとの連結性向上を目指す戦略を発表しており、今回の合意はその一部として締結された。中国政府は巨額の融資を駆使し、鉄道、道路、港湾からなる世界規模の「新シルクロード」の建設を推進。この事業をめぐり国際的な懸念が高まる中、EUは昨年、上記の「アジア連結性」戦略を発表していた。

 文書は、環境、財政両面で事業の持続可能性を確保することが重要だと繰り返し強調し、「一帯一路」戦略を暗に非難した。同戦略をめぐっては、事業実施国が返済不能な額の膨大な債務を中国企業に対して負わされているとの批判がある。(c)AFP/ Damon WAKE